ヘッドスピードを上げる方法!飛距離アップに効果的な練習・ドリルを解説!
目次
ゴルフで飛距離を伸ばすには、ヘッドスピードを上げることが重要です。しかし、ヘッドスピードを上げるためにはどのような方法があるのでしょうか?本記事では、効果的なヘッドスピードアップの方法を紹介します。
ヘッドスピードとは?飛距離との関係
ヘッドスピードとは、ゴルフクラブのヘッドがボールにぶつかる瞬間のクラブフェース面のスピードのことです。 ヘッドスピードを上げることで、飛距離を伸ばすことができます。つまり、比例関係であるのです。
ヘッドスピードと飛距離の目安
ヘッドスピードが1m/s上がると、どれくらい飛距離が伸びるのでしょうか。
PRGRの調べでは、ヘッドスピード40m/sのゴルファーが、ヘッドスピード1m/sアップすれば、約6ヤード飛距離が伸びることがわかっています。ヘッドスピードは飛距離に直結する重要なファクターとなっています。
ヘッドスピードの測り方
ここでは測り方について紹介します。ヘッドスピードは下図のようなH/S測定器で計測します。
練習場でボールの後方1m~1m20㎝くらいに測定器を設置して、ボールを打つとヘッドスピード、ボールスピード、ミート率、推定飛距離が表示されます。自分の普段のヘッドスピードを知ることはもちろん、打ち方を変えてどのようなスイングをすればヘッドスピードが上がるのか、またミート率はどうなのか(1.40を超えれば芯に近い場所で当たっています)、さらにアイアンの番手別飛距離測定ができるので、自分の6I や9I の飛距離を把握する事が出来ます。測定器を使いながらの練習はゴルフの上達には非常に重要です。
マルチスピード測定器で測る
マルチスピード測定器『RED EYES POCKET HS-130』は、ヘッドスピード、ボールスピード、各番手ごとの推定飛距離に加え、ミート率も1画面に同時に表示され、必要な情報が一目でわかります。またアプローチショットは10ヤードから測定可能で、インドアでのアプローチ練習もできるのでおすすめです!
ヘッドスピードを上げるには
PRGRサイエンスフィットでスイングデータを測定すると非力なゴルファー(シニア・ジュニア・女性)でヘッドスピードが速い方と遅い方では明らかに差が出ているデータがあります。
そのデータとはグリップスピード(グリップエンドのスピード)です。
非力でありながらヘッドスピードが速いゴルファーは、ダウンスイングでヘッドが加速して行きますが、インパクト付近でグリップスピードを減速(ブレーキ)することでヘッドを走らせているのです。逆にヘッドスピードが遅いゴルファーは、インパクト付近でグリップスピードが減速させず、ヘッドとグリップが等速に動き、ヘッドが走らないスイングをしているのです(パターストロークのような打法)。
ヘッドスピードを上げるスイング方法
バックスイング編
ヘッドスピードを上げるレッスンはダウンスイングについてのアドバイスが多いですが、インパクト付近でグリップスピードを減速させ、ヘッドスピードを上げるスイングをするには、テークバックの初動が非常に大事になります。
パターストロークのような手を使わずヘッドを低く引いていくバックスイングでは ヘッドは走りません(PGAツアー選手並みの体力があれば別ですが)。 ポイントはテークバックの初動で左手を押し下げる動きを入れる事、そうすることで自然にヘッドが上昇していきます。手元の動きが小さい割に、ヘッドの運動量が大きく、ヘッドスピードアップに繋がるのです。
インパクト編
ダウンスイングからインパクト付近でグリップスピードを減速させるには、左腕のハンドアクションがポイントになります。 プロゴルファーは意識していなくてもこの動きができています。具体的には左手のヒンジ(横コック)、リリース(縦コック)、ローテション(外旋)を 上手く使ってグリップスピードを減速しているのです。
この左腕のハンドアクションをマスターできる、良いイメージ方法があります 。
写真のように左手小指側とクラブシャフトの間に柔らかいボールまたは空のペットボトルを挟んであるとイメージしてください。 インパクトの瞬間に挟んだボールやペットボトルを左手小指をきゅっと締めて押しつぶすイメージが左腕のハンドアクションなのです。
この動きがグリップスピードを減速させ、ヘッドを走らせるのです。
テークバックで左腕を押し下げ、インパクトで左手小指をきゅっと締める。この動きがヘッドスピードを上げるポイントです。なぜヘッドスピードが上がるのか。手元の動きが小さくなることでヘッドの運動量が大きくなり、ヘッドが加速するのです。
ドリル編
まずは左手を押し下げるテークバックですが、スプリットハンドドリルがお勧めです。左手と右手を10センチほど離してグリップします(バックスイング編写真参照)、そして左手を押し下げるようにバックスイングを始動するとテコの原理でヘッドが上昇してきます、ハーフスイングで実際打ちながらこの動きをマスターしてください。
次にインパクト付近でグリップスピードを減速するドリルは、インパクトバッグなど物を叩く練習がお勧めです。実は写真のようにゴルフクラブで物を叩く形が、左腕のハンドアクションなのです。物を叩こうとすると、叩く瞬間に自然に左手小指をきゅっと締めているのがわかると思います。またシャフトと左手の間のボール(ペットボトル)をインパクトで押しつぶすイメージで叩くとより効果的です。
自分のスイングに合ったシャフトを選ぶ
クラブフィッティングの観点からヘッドスピードを上げるには、シャフトを長くすることが最もポピュラーな方法です。ただアマチュアゴルファーの場合シャフトを長くするとミート率が落ちてしまうゴルファーが多く、飛距離アップに繋がらない方も多いのが現実です。ヘッドスピードを少しでもアップさせながらミート率を落とさない方法があります。それは自分のスイングタイプに合ったシャフトを選ぶことです。スイングタイプにあったシャフトはタイミングが取りやすく、気持ち良く振れるため、ヘッドスピードが1m/s以上上がるゴルファーも少なくありません。
PRGRのシャフトフィッティング方法
スイングタイプの分類
PRGRサイエンスフットでシャフトフィッティングする場合、計測器でリストターン比率を測定します(下記写真の参照)。ヘッドスピードとグリップスピードを測定してリストの使い方を調べ、リストターンタイプ、ミッドターンタイプ、ボディターンタイプに分類、そのスイングタイプに合ったシャフトを推奨しています。リストターンタイプの特徴はダウンスイングでタメが強く、インパクト付近でグリップスピードに急ブレーキをかけてフェースターンが多いスイングです。一方ボディターンタイプはリストターンタイプほどタメは作らず、緩やかにコックをほどきながら、インパクト付近でもグリップスピードを急激に減速せずフェースターンも少なめのスイングになります(どちらが良いという事はなく、プロゴルファーや上級者も様々で、自分にあったヘッドスピードの加速方法なのです)。
マッチするシャフト剛性パターンは
まずはタメが強いリストターンタイプに合うシャフト剛性は、手元側がしっかりして先端側が少し動くシャフトがマッチします(下記シャフト特性一覧表リストターン比率11前後)。なぜか?タメが強いスイングはインパクトぎりぎりまでヘッドが遅れている状態です。インパクト直前からいかにヘッドを戻すかがポイントなので、手の動きにすぐ反応してくれる手元剛性が高く先端剛性が低い、反応が良いシャフトがマッチするのです。
次にタメがそれほど強くなく、フェースターンも少なめのボディターンタイプに合うシャフト剛性は、手元側が少ししなり、先端側がしっかりしているシャフトがマッチします(下記シャフト特性一覧表リストターン比率9前後)。ボディターンタイプは自分ではあまりタメを作らないので、手元側を少ししなるようにしてシャフト自体がタメを作ってくれると気持ちよく振れるのです。
最後に中間的なミッドターンタイプは、手元と先端も適度に動き、中間部分の剛性を強めた、いわゆる癖がないシャフトがマッチします(下記シャフト特性一覧表リストターン比率10前後)。
シャフト特性一覧表
PRGRがシャフトフィッティングで使用している各シャフトメーカーの一覧表です。なかなか合うシャフトを見つけるのは難しいですが、リストターン比率を計測して自分のスイングタイプがわかれば、自分の合うシャフトが見つかりやすくなります。
まとめ
ヘッドスピードを上げる事は、飛距離に直結する重要なファクターです。まずは測定器で自分のヘッドスピードやミート率を知ること、ヘッドスピードを上げる打ち方を試してみてください。ポイントは力まかせでヘッドスピードを上げるのではなく、ヘッドをインパクト付近でいかに加速させるか(走らせるか)。その為にはインパクト付近でグリップスピードの減速を上手く使うことがポイントになります。そして自分に合うシャフトを選ぶこと。タイミングが取りやすいシャフトは、気持ちよく振れるのでヘッドスピードアップに繋がります。ぜひ今回のコラムを参考にして飛距離アップを目指してください。
飛距離アップ
公開日:2023.06.19